月別アーカイブ: 2016年2月

AEDによる電気ショックが必要なときとは???

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AEDの効果はよく「心停止となった人に電気ショックを行い、心臓の動きをもとに戻す」というような表現で説明されることから、「止まった心臓を動かす」という印象をお持ちの方が多くいらっしゃいますが、実のところAEDは・・・

・止まった心臓を動かすことはできない
・心停止となったすべてのケースで使用できるわけではない
・胸骨圧迫との組み合わせが不可欠である

ものなのです。

≪心停止とは???≫

そもそも「心停止」=「心臓の動きが止まった」というものではなく、「血液を送るポンプとしての機能が損なわれている状態」であり、何らかの動きはあっても血液を送る機能が損なわれていれば「心停止」の扱いとなります。

心臓は血液を送るポンプですから、灯油を汲み上げるポンプで例えて説明しましょう。
灯油を送り出す際は赤い部分を握る指を一斉に動かして収縮させ、その後一斉に指を動かして拡張させ、灯油を汲み上げます。この赤い部分が心臓、指は心臓を動かすための筋肉です。
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さて、心停止の種類は4つに分けられます。

①心室細動(しんしつさいどう) ※電気ショックが有効
指を一斉にではなく、無茶苦茶に動かしてみると灯油がうまく送られません。心臓でいえば筋肉が一斉ではなく部分ごとに勝手に様々な動きをしている状態です。「心臓がけいれんしている状態」とよく言われます。この状態の場合、AEDの電気ショックでけいれんを取り除くことが可能であり、心臓突然死の原因の多くはこの心室細動といわれています。
ただし筋肉が動くにはエネルギーが必要であり、筋肉にエネルギーが供給されなければけいれんはだんだん弱くなり、数分が経過すれば心臓は動きがない「心静止」(③参照)となります。こうなってしまうと電気ショックの効果はありません。AEDによる電気ショックを一刻でも早く行う必要があるのはこのためです。
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②無脈性心室頻拍(むみゃくせいしんしつひんぱく) ※電気ショックが有効
手を一斉に動かして収縮・拡張させたとしても、ものすごく速くそれを行えば灯油は送られなくなってしまう空回りの状態になってしまいます。これが心室頻拍であり、そのうち脈が触れない無脈性心室頻拍は電気ショックが有効な状態です。
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(写真だとわかりづらいですね・・・)

③心静止(しんせいし)
ポンプ=心臓に全く動きはありません。この場合、電気ショックは有効ではありません。
テレビドラマで心電図が横線一本で表されているシーンをご覧になったことがありませんか?あれが心静止の状態です。

④無脈性電気活動(むみゃくせいでんきかつどう)
心電図上は波形を認めるものの、有効な心拍動がなく脈が触れない状態です。この場合も電気ショックは有効ではありません。

ひとくちに「心停止」といっても様々な状態があり、電気ショックが有効な場合は限られていることもご理解頂けましたでしょうか?電気ショックが必要な状態かどうかはAEDが判断します。
こう説明すると「じゃあAEDなんか必要ないんじゃないの?」という声を頂くこともありますが、決してそうではありません。年間7万人ともいわれる我が国の心臓突然死の多くは心室細動によるものであり、すなわちAEDで命を救うことができるケースがたくさんあるのです。
電気ショックが有効な時間は前述のとおり限られています。そのため駅や商業施設、公民館、会社、学校、イベント会場などたくさんの場所にAEDを設置し、一刻も早く電気ショックを行って頂きたいのです。

≪胸骨圧迫の重要性≫

ただし、心停止となった方を後遺症なく社会復帰させるためには、電気ショック以外にもうひとつアクションが必要です。(迅速に119番通報を行うことも勿論ですが)
それが「胸骨圧迫」です。

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AEDによる電気ショックは「けいれんを取り除く」効果しかありません。電気ショックを行い、けいれんを取り除くこと(除細動)に成功しても、その直後から心臓が正常な動きになることはほとんどなく、90%のケースで「心静止」か「無脈性電気活動」になるといわれています。(AEDは心臓のけいれんを取り除き、心臓をいったん止めてしまうと考えたほうがよいでしょう)
この間も血流を作り脳に酸素を送り続けなければ、脳はダメージを受け、命は助かったとしても後遺症が残ってしまうおそれがあります。そのため胸骨圧迫を行い、脳に酸素を供給し続ける必要があるのです。(脳は3分程度酸素が絶たれるとダメージを受けるため、AEDが準備できる前も、心停止と判断したら胸骨圧迫を続ける必要があります)

また、電気ショックでけいれんを取り除いたとしても、心臓が動くためのエネルギーが心臓の筋肉になければ、心臓は正常な動きを取り戻すことができません。このエネルギーを心臓の筋肉に供給するためにも胸骨圧迫が欠かせません。胸骨圧迫は脳のダメージを防止するだけでなく、電気ショックの効果を高めるためにも必要なのです。

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〔参考〕通常血流ができるのは、心臓が収縮したとき(ポンプを握ったとき)ですが、心臓の筋肉にエネルギーを供給するための血管に血流ができるのは、心臓が拡張するとき(ポンプを元の大きさに戻すとき)なのです。胸骨圧迫をいかに強く行っても、戻しのストロークが不十分であると心臓の筋肉に十分なエネルギーが供給されません。「胸骨圧迫は戻し(圧迫の解除)も大切」といわれるのはこのためです。

≪胸骨圧迫もアシストするAED “ZOLL AED Plus” ≫

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従来のAEDは、電気ショックを行うまでの機能しかありませんでした。
しかしここまでにお話ししたように、心停止となった方を救うためには胸骨圧迫も欠かせないのです。そのため旭化成ゾールメディカル製のAED『ZOLL AED Plus』は、胸骨圧迫をアシストする機能も装備。命を救うだけでなく、後遺症なく社会復帰できる方をひとりでも増やすことを目指しています。

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ZOLL AED Plusの胸骨圧迫ヘルプ機能は、センサーで胸骨圧迫の実施状況をリアルタイムに検知。圧迫が弱い場合は「もっと強く押してください」と音声と文字で指示を出すなど、医療の専門家ではない市民救助者でも有効な胸骨圧迫を行うことができるようサポートします。
また、胸骨圧迫が遅すぎたり速すぎたりしないよう、リズム音を出して適切な速さに誘導します。

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生身の人間の胸を5cmも押すというのは、医療の専門家ではない人たちには相当な恐怖が伴うものであり、圧迫が弱くなりがちです。そのような方でも有効な胸骨圧迫を行うことができるようサポートするAEDが『ZOLL AED Plus』です。

ZOLL AED Plusの詳しい説明はこちらから
http://www.tokai99aed.com/feature.html

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東海警備はAEDを単なる商材として捉えるのではなく、我が国における心停止傷病者の救命率・社会復帰率の向上を目指し、AEDその他救急事業を行っています。
その目的を達成すべく、様々な機能を有した『ZOLL AED Plus』を皆様にお届けすることと致しました。AEDの新規導入をお考えの皆様、既存のAEDの更新時期を迎える皆様は是非『ZOLL AED Plus』をご検討ください。

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AEDを導入頂いた施設の関係者様へのトレーニング(60~90分程度の講習会)は無償です!
AEDを真に生かすための導入設置、安全安心な職場づくりを東海警備がサポート致します。

AED導入時トレーニング等の詳細はこちらから
http://www.tokai99aed.com/training.html

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AEDの適正な販売設置と一次救命処置の
普及啓発で救命率・社会復帰率の向上を!

東 海 警 備 保 障 株 式 会 社

名古屋市北区清水五丁目8番1号(本社)
TEL(052)914-3351 FAX(052)914-0214

AEDサイト http://www.tokai99aed.com/

名古屋・愛知・岐阜・三重県でのAEDの
導入設置、救命講習のご相談は東海警備へ
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子どもの心停止とAED

「子どもにもAEDを使用してよいのか」

という質問をよく頂きます。
結論からいえば、1歳以上の子どもにはAEDを使用することができます。
ただしこの場合いくつかご注意頂きたいことがございますので、こちらでご説明致します。

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≪小児用パッドの使用について≫

現在の蘇生ガイドラインにおいては、未就学児(小学校に入学していない子ども)に対してAEDを使用する場合、小児用の電極パッドを使用するか、小児用モードの設定がある機種については小児用モードに切り替えて使用することが定められており、それらがなくやむを得ない場合には成人用パッドを代用してもよいとあります。
小児用パッドは、電気ショックのエネルギーが成人用パッドのおよそ3分の1となるよう設計されており、体の小さな子どもへの過度なエネルギーがかからないようになっています。

東海警備で販売している「ZOLL AED Plus」はオプションで小児用パッドが設定されており、未就学児に対するAED使用が想定されるお客様については、本体初期セットとともに小児用パッドをご購入頂いております。(小児用パッドは胸の真ん中と背中に貼るようになってます)

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また、やむを得ず成人用の一体型パッドを子どもに使用する場合は、下側のパッドを切り離して背中に貼ることができるようになっています。ただしこの場合、胸骨圧迫アシスト機能のセンサーが正しい位置に配置されませんので、胸骨圧迫アシスト機能を使用することができなくなります。

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ZOLL AED Plusの仕様はこちらから
http://www.tokai99aed.com/feature.html

≪子どもの心停止とAED≫

AEDの導入を希望されるお客様でも勘違いしていらっしゃる方が多いのが「AED(電気ショック)の効果」です。
AEDによる電気ショックは、「止まった心臓を元に戻すため」のものではなく、「心臓がけいれんしている(心室細動という症状)のときにけいれんを取り除く」ためのものであり、心停止であればどのようなときにでも有効というものではありません。(電気ショックが必要かどうかはAEDが判断します。救助者はAEDの電源を入れ、音声指示や絵表示に従い電極パッドを貼り付ければ、AEDが心電図を解析し、ショックの必要性を判断します。)

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大人の突然の心停止の多くは心臓が原因のものであり、心臓がけいれんする症状によるものが多くを占めています。心臓のけいれんを取り除く唯一の手段が電気ショックであり、電気ショックが1分遅れると助かる見込みが7~10%ずつ低下するといわれています。そのため街中にたくさんのAEDを設置し、一般の方にもAEDをいち早く使用して頂き、救命率を向上させる取り組みが平成16年から行われてきたのです。

しかし子どもの心停止の多くは、心臓が原因ではなく、呼吸が原因のものが大多数を占めています。炎症で喉が腫れ上がり息ができなくなってしまったり、口に入れたものが喉に詰まってしまったりすることなどにより呼吸が停止し、それに伴って心臓も停止してしまうケースです。この場合心臓がけいれんしている症状ではないので、AEDによる電気ショックは対象外です。

ただし、子どもの心停止でも心臓がけいれんする症状が発生する場合もあります。例えば、球技の最中にボールが胸に当たった際に、そのタイミングが心臓が動く中のほんの一瞬のあるタイミングであった場合に心臓のけいれんを引き起こす「心臓しんとう」と呼ばれる症状もあります。そのため、野球のリトルリーグのチームにAEDを導入頂くこともあります。

心臓が原因の突然死は若年層にも発生することであり、毎年約350件発生している学校での突然死のうち、約80%は心臓突然死といわれています。その多くは運動中であり、ランニング中がそのうち40%を占めています。
しかし心停止の中には予防できるものも多く、子どもの場合は窒息や溺水などの事故を防止することで心停止を予防できるケースも少なくありません。

AEDと救命処置についてはこちらから
http://www.tokai99aed.com/effect.html

≪子どもの心停止と心肺蘇生≫

先述のとおり、子どもの心停止は呼吸が原因によるものがほとんどであり、血液中の酸素はすでに消費されている状態です。そのため胸骨圧迫のみの心肺蘇生では足らず、人工呼吸をあわせた心肺蘇生を行うことが不可欠となります。年間7万人ともいわれる心臓突然死を減らすため、実施のハードルを下げた「胸骨圧迫のみの心肺蘇生」が近年普及しましたが、

“子どもの心停止は人工呼吸が不可欠である”

という点はお間違えのないようにお願い致します。

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子どもは大人の体が小さくなったもの・・・ではありません。体の仕組みや心停止に至るプロセスが大人とは異なり、心肺蘇生法のトレーニングも専用のものが必要となります。
子どもの心停止に遭遇する可能性のある立場にある皆様、成人マネキンで胸骨圧迫のみの心肺蘇生を少しトレーニングしたところで満足していませんか???
いざというとき子どもの命を守る立場にある方は、子どもの命を守るために本来必要なスキルを是非習得してください。(蘇生ガイドラインの中にも、子どもの心停止に遭遇する可能性がある立場にある方は、子どもに特化した心肺蘇生法を習得すべきであることがうたわれています)

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心肺蘇生法などのトレーニングについてはこちらから
http://www.tokai99aed.com/training.html

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AEDのパッド使い放題プラン『安心パック』と『介護パック』

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東海警備が販売する『ZOLL AED Plus』の成人用パッドの使用期限は製造から66ヶ月であり、本体保証期間5年の間に実使用がなければ交換用のパッドを購入する必要がなく、ランニングコストがかからない点が長所のひとつとなっており、多くのユーザー様からご好評を頂いております。

この電極パッドは、傷病者に使用した場合は、その後交換が必要となります。
ZOLL AED Plusは、傷病者の社会復帰に必要な質の高い胸骨圧迫の実施をアシストする機能が装着されていますが、その分成人用パッド単体の価格は少々高くなってしまいます。
一般的な施設であれば5年の間に実使用は1回あるかないかではありますが、大規模商業施設様や老人保健施設様などにおいては、1年間で複数回の実使用が発生する場合も少なくありません。
その都度パッドを追加購入すると、5年の間に数万円~十数万円のランニングコストがかかることとなり、ユーザー様の大きな負担となってしまいます。

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そこで、ZOLL AED Plusにはパッド使い放題プランである「安心パック」と「介護パック」を用意致しました。このパックをAEDご契約時にあわせてご契約頂くことにより、契約期間5年の間に実使用が何回あっても新しいパッドをお届け致します。

なんと成人用パッド1組を追加購入するよりもお得な価格でこのプランをご契約頂けます!
詳しくは東海警備のAED担当者までお尋ねください。

<安心パック>
一般の施設様用の使い放題プランです。
企業様、商業施設様、イベント主催者様など、AED使用が一定頻度で発生する施設様におすすめです。公設消防機関(消防団は除く)が救急現場に出動するために配備するAEDは対象外です。

<介護パック>
老人保健施設・介護施設様用の使い放題プランです。
実使用がどれだけあっても追加費用がかからないプランですから、運営に係る経費を抑えることにもなります。

東海警備AED特設サイト(使い放題プラン説明)
http://www.tokai99aed.com/innovate.html

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